2014-10-27 10:04:22
ブルーナといた夏 その14
二拠点生活推進アドバイザー、わたしが勝手に
名乗っている肩書きのひとつ。
「都会もいいけど、自然の中もいいよ。いいとこどりを
するにはこうしたらいいんじゃない」をプロフィールに
加えたもの。
一年の半分を東京、神楽坂界隈。もう半分を北軽井沢・嬬恋で
4月中旬から10中旬を過ごすことにしていた。
だから、東京に戻るのは10月15日ころと漠然と考えて
いた。
しかし、ブルーナの出産が8月19日、ということは2ヶ月は
子供たちのために北軽井沢にいなくては。
滞在が当初の予定より5日延びた。でも、大丈夫。
10月18日に 神楽坂で用事のある夫には先に帰ってもらって
数日遅れて 帰ればいい。
これからのスケジュールは「仔犬」基準。

「おっぱいって、栄養あるんだね。どんどん大きくなるよ」

こどもたちは、みるみる大きくなっていく。おっぱいの飲む場所を
順繰りに譲り合う程度だったものが、我先に奪い合うようになって
大きい子はより大きく、小さい子はそれなりに。
一番おチビのいっちゃんは のんでるおっぱいも ふうちゃんに
とられてしまうけれど 小さいのでママのおなかの下のほうから
もぐりこんで 空いているおっぱいを見つけるのが上手い。
大きい子はよく吸うので、すぐおっぱいタンクが空になるのか
ふうちゃんとみいちゃんはすぐ、ほかの子の吸ってるおっぱいを
とりあげてしまう。
それを、まだ目が開かないうちからしているのだからすごい。
「まあ、悪気はないんだよね」

大きい子がたらふく飲んで 寝ている隙に ブルーナはいっちゃんを
なめながらおっぱいの場所へと誘導する。
「ほら、今のうちだから のみなさい」
両手でリズムよく押しながら 頭をのけぞらしておっぱいをすっている。
「うまいね」「じょうずね」
うっとりと目を閉じているブルーナ、命がつながっているのを感じて
いるようだ。

             つづく.....
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2014-10-27 09:31:10
ブルーナといた夏 その13
「名前は、生まれた順にひいちゃん、ふうちゃん、
みいちゃん、よっちゃん、いっちゃんにするね。」

以前、神楽坂のうす沢が箪笥町にあったころDVDの
上映会をした「ほぼ日刊イトイ新聞」のジャックラッセル
テリアの成長記録の中で 子供たちが 飼い主に引き取ら
れるまでの仮名を「イッコ、ニコ、サンコ、ヨンコ~」と
呼んでいたのを 全く同じじゃつまらないので
「ひい、ふう、みい、よ、いつ」にした。

わたしたちが、子供に触れてもブルーナはまったく
気にしないで許可してくれるけれど、持ち上げると
心配になるのか、「わたしの赤ちゃん返してちょうだい」と
すぐとりにくるので オスメスの判別は、まだ。

第一子 ひいちゃん ブルーナの茶色、眉間に白い鼻筋
    後ろ首に 白い星、手足白手袋
第二子 ふうちゃん ほとんど黒、甲斐犬みたい
    一番大きい
第三子 みいちゃん 濃い茶色 鼻先白
    前足 白長手袋
第四子 よっちゃん ひいちゃんより淡い茶色
    眉間に幅広の鼻筋
第五子 いっちゃん ふうちゃんに似たこげ茶
    一番小さい

生まれたのが8月19日早朝、その夕方には
もう、おっぱいをめぐっての勢力争いがはじまった。
「まだ、全然見えないはずなのに、よくおっぱいの場所
わかるね。」
となりの部屋からも判るほど チュパチュパと音を
たてておっぱいを飲んでいたかと思うと いっせいに
寝ている。それも、乳首をくわえたまま。
ときどき ブルーナが子供たちをひっくりかえして
股間とおしりをなめている。

出産後すぐ へその緒を噛み切ったブルーナ、余裕が
できたのか、それを短く噛み整えている。
その動作の中、こどもたちのおなかがみえるのでオスか
メスの区別ができるのかも。
これから探す里親さんにとってオスメスは大事な判断
基準だろうけれど、わたしたちにとっては 全部が
可愛い子犬。
無事に元気に里親さんにお渡しできるようになる出産後
2ヶ月まで、わたしたちの育児補佐が始まった。

             つづく....
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2014-10-27 09:01:07
ブルーナといた夏 その12
「なんで、こんなに頭がいいんだろう。
ちゃんとわたしのお休みの日がわかっていたんだね。
えらいね。」
ブルーナをなでながら「いいこいいこ、えらいえらい」
を繰り返す。

キリリとした目鼻立ちのブルーナが、優しい母親の
顔になった。
自分の腹の下でおっぱいをのむ子供たちを慈愛に充ちた
まなざしで見つめていた。
「わたしのあかちゃん」そう、言っているように。

保護犬のブルーナは 3歳といわれて わが家に来た。
もちろん正確な誕生日はわからない。
でも、出産経験はあるらしい。
屋外につながれっぱなしだったブルーナ。
どんな出産をしたのか、そのこどもたちはいったいどうなった
のか?

いつもなら、6時ころ朝の散歩に出て、浅間高原ホテルの
ドッグランで遊んで、小一時間でもどってくる。
7時半に立ち上がったブルーナにリードをつけて 散歩に
連れ出してもらった。
その間に、こどもたちの体重と個体識別をしなくては。

料理用の上皿自動計りの上に 大きなねずみのような1匹ずつを
のせていく。
激しい動きをするわけではないが、ウニャウニャ動いて 計りの
上におさまらない。
だいたい250グラム、おおよそ300グラム、
と、二匹目まで計ったところで 息をハアハア言わせながら
ブルーナと 夫が戻ってきた。
「早いねぇ」
「ブルーナが 胎盤みたいなの 吐いて、オシッコとウンチしたら
すぐ戻るって」
「母性だね~」
まだ、全員の体重を計りおえていないわたしの手から、仔犬を
くわえて 持っていってまたおっぱいをのませている。
「この子達は、わたしのだから」とでもいうように。

             つづく.....
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2014-10-27 08:34:33
ブルーナといた夏 その11
5:30 第四子誕生
4匹目の「それ」は 薄皮の上からも、一匹目と同じ
うす茶色だった。
母犬ブルーナは ジャックラッセルに配色が似た
白 主で、茶色の耳と身体に模様。
その茶色の色が からだの大部分を占めていた。
お行儀よく並んで、チュパチュパと音をたてておっぱいを
飲んでいる。
おなかの大きさから4~5匹と 思っていたけれど、
第四子誕生から30分たっても ブルーナは おっぱいを
飲むこどもたちを なめているだけなので、4匹でおしまいかな、
「二時から起きてるから ちょっと寝るね」
ブルーナの気配を感じてから三時間半緊張していたわたしは、
リビングのソファに横になって仮眠することにした。

6:30 第五子誕生
「もう一匹産まれたよ」
肩先をつつく夫の声に目を覚ましたのは、ちいさい塊が
零れ落ちたところだった。
2番目の子の半分くらいに見えた「それ」も、だんだん
犬になっていった。
ブルーナには 無い濃い茶色のおチビは 2番目と同じ腹から
生まれたと思えない小ささだった。
おっぱいまで、たどり着くと息を止めて成り行きを見守っていた
わたしたちは安堵した。

出産に立ち会うのは初めてだったけれど、多産であっても
全部が元気で生まれるとは限らない、死産もあれば 親元から
離すまでに事故や病気で死ぬこともある、覚悟で臨んでいた。
北軽井沢動物病院の先生にも言われていたし、昔、小学校の
同級生の家の犬が 出産して こどもを食べてしまった、とも
聴いていたので 無事育った数が生まれた数と考えていた。

でも、目の前に 5匹がブルーナのおっぱいを飲んでいる。
「5匹」
それぞれに ちょっとづつ色の違う仔犬たち。
元気に育ってね。
ブルーナ、がんばったね。

                つづく....
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2014-10-27 06:44:41
ブルーナといた夏 その11
キャイイイイイーン
4:25 第二子誕生
最初の子より、大きい叫び声をあげて、二匹目を生んだ。
「犬が、安産って嘘よね。こんな悲鳴をあげて」
一匹目より大きい塊は、薄暗がりの中では 真っ黒に
見えた。
それでも、これが、犬になるってわかっていたので、
ブルーナがすることを もう安心していて見ていられた。
膜をすべてなめ取られても 「それ」は真っ黒に見えた。
ブルーナは 白と茶色の犬、黒い犬が仔犬の父親ってこと?

妊娠発覚してから、なんどもブルーナに「父親はだれだ?」と
聴いたけれど白状しない。
人為で掛け合わせたわけではないので、相手も外飼いのはず。
と、いうことは小型犬ではないのは確か。
「大きな黒い犬!」

5:00前 第三子誕生
声も立てず、産んだ。
慣れた手順に ブルーナは塊を仔犬に仕立てていった。
ブルーナのおかなには おっぱいを吸う3匹が並んでいた。
「可愛いね。可愛いね。」
ほかの言葉がみつからない。
「可愛いね」

             つづく....
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