2014-10-26 06:10:45
ブルーナといた夏  その5
痩せ気味だったブルーナは、与えたエサをよく
食べた。今までの環境からいって選り好みなんて
言っていられないだろうし、朝夕7.5キロの
犬の適正量はぺろりと平らげ、「わたし、まだ
食べられます。」という貌で見上げた。
散歩の途中には、コガネムシのような甲虫を見つけて
食べた。拾い食いの習慣はみっともないし、危険。
何か、口に入れたなと思ったら、すぐ 口をおさえて
吐き出させて「NO!」と。でも、なかなか理解させるの
難しく、歩く時も ブルーナより先に 虫を発見して
方向を考えながら歩いた。
「なにも問題ありません。散歩の時コガネムシを拾い
食いする以外は。」京都のF井さんに報告。

体力をつけるには まずは食べさせることと
思っていたし望まれるままに、エサ遣りをして
補助食品としての ヤギの粉ミルクをふりかけたり、
「お手」や「お座り」を教えるために おやつも
使った。

「ねえあなた、ブルーナ このごろ太りすぎじゃない?」
「食べさせすぎかな」
「ブルーナ、あんまりデブだともらいてなくなっちゃうぞ」
「エサ、ちょっと減らす?」

カラオケの店でお知り合いになったご夫妻が 里親さん募集
のブルーナの様子を見に来てくれた。800坪の敷地を
ドッグランにして以前は黒ラブを8頭。今は、黒ラブ一頭と
シーズーだったかしらの二頭。
「この子が、ブルーナ。頭のいい子で すごくガリガリだった
んだけど 3年分を取り戻そうと 今 がっついているから
ちょっと太ってきちゃって ダイエットさせなくちゃ。」
一気に紹介したわたしに、A部夫人は、「この子妊娠して
いるんじゃない、ほら、おなかに赤ちゃんいるわよ。動いてる。
何匹かしらねぇ」とすでに、目を細めてうれしそう。

想定外!

「だってだって、ここに来るまで、病院に5日も入院して、
いろいろ検査して、フィラリアも陰性で、健康で、今 
発情期かもしれないから オスと 接触しちゃいけないって。
獣医さんなら 妊娠してたらわかるよね、ね」
でも、そんな目でみると ブルーナのおなかは 呼吸とは
違う動きを複雑にしている。
「ほら~。ここに一匹.....」

「ブルーナ妊娠疑惑」京都にmail

まずは、本当に妊娠しているかを確認して、それから
~何も思いつかないまま、以前、「里親募集」のチラシを
貼りに伺った北軽井沢動物病院を検索「明日からお盆休みだ。
行くのは休み明けね。」

            つづく.....
| comments(0) | trackbacks(0) | この記事を編集する |
2014-10-21 05:02:30
ブルーナといた夏 その4
和食器と そのほかいろいろな商品が所せましと
置いてあるウスザワユージアムに 中型犬を自由に
離しておける場所はない。
訪れるお客様の出入りの時、玄関から飛び出してしまったら、
そう思うと リードでつないで部屋の真ん中に居場所を
作るしかなかった。
送っていただいた 大量のドッグフードは ガツガツと
食べた。
この分なら、体力はすぐ恢復、あとは、里親さんさがし。

チラシを考えられるところに置いていただき、反応を待つ。
きっと、見つかる。
もし、見つからなくても、わたしたちは期間限定。

写真展のおかげか、里親さん募集のチラシの効果か
たくさんの方々がブルーナに会いに来てくれた。
でも、すでに犬を飼っていたり、自分の年齢的に
三才の犬を引き取ることに躊躇されたり、決定には
至らなかった。

そんなある日、浅間高原ホテルから、興味を持っている
人がいるからブルーナを連れてきて、との電話が
夫にはいった。
呼び出された格好の夫は、ブルーナを連れて出向いた。

よく、petが飼い主を選ぶというけれど まさにそんな
瞬間だったようだ。
その時の状態を夫から聞くと ブルーナにはわかったのね、
と思う。

動物を飼ったことがない夫は、犬にしても猫にしても
いまいち 接し方が微妙。
人一倍優しい人なんだけれど ブルーナには伝わっていないかな、
でも その方には すり寄って、この人の傍にいるのが
自然という態度だったそうだ。
「俺には あんな風にしない」と 不満げ。

決まるといいね、ブルーナ。

              つづく・・・・・
| comments(1) | trackbacks(0) | この記事を編集する |
2014-10-21 04:37:22
ブルーナといた夏  その3
夏のはじめ、ブルーナは 品川ナンバーのBMWに
乗ってやってきた。
夫は、出張を一日切り上げて、わたしは お手伝いして
いる店に事情を話して、待ち合わせしているウスザワユージアムに
ほど近い この春openしたばかりのドッグランのあるホテルに
急いだ。
初めて会うその子は、怖がりもせず、吠えもせず、楽しそうに
ドッグランを走っていた。
ブルーナの保護責任者の方は、六本木の動物病院から、
7.5キロの犬を抱いて連れてきてくれた。
その間、どんなに「いい子」だったか、を言葉を尽くして
わたしたちに聞かせてくれた。
柴犬くらいの大きさの ジャックラッセルに風貌が似た
大きな立ち耳の犬、ブルーナ。
わたしたちが 臨時のパパとママよ。

            つづく・・・・・
| comments(0) | trackbacks(0) | この記事を編集する |
2014-10-21 04:20:40
ブルーナといた夏 その2
オスだと、聞いていたその子は 保護したら
メスで、それも発情期のようだから オス犬を
近づけないように、とのこと。
ブルーノ改めブルーナということになった。

病院の検査の結果危ぶまれていたフィラリアも
陰性で、ほかに 悪いところは全くなく健康
そのもの。痩せてあばらがういているので
栄養を採らせることにだけ気をつければいい。
「えさを遣ればいい、それくらいなら。」少し
気が楽になった。ただ実際会ってみるまでは、
実際どんな子かわからないし、まだ。

わたしより、心配性の夫には「人間不信かも
しれないし、噛み癖があるかも、指を傷つけ
ないように 手袋して触ってね。」ギター
が弾けなくなったら一大事だから。

取り越し苦労かも。でもわからない、会ってみるまでは。

             つづく・・・・・
| comments(0) | trackbacks(0) | この記事を編集する |
2014-10-21 04:05:10
ブルーナといた夏。
それは、一本の電話から。
以前代官山で見た保護犬写真展「ひとつの命」-それからー
開催予定のウスザワユージアムのある北軽井沢の山荘に
飼い主と縁のなかった 三歳の雄犬ブルーノを預かってほしい、と
いうもの。
犬の保護の趣旨に共感して、写真展を計画している手前「40度近い暑さの
東京より、体力が回復するまで快適な北軽井沢で、静養かねて、
なんとか里親さんを見つけて欲しい、もし無理でも
京都まで連れてきて家庭を見つけます、うす沢さんには無理は
言いませんから」
神楽坂の一軒家から、市谷の古いマンションに引っ越して、
片付けも十分済まないうちに、半年の北軽井沢暮らしに入って
しまっていて、犬を飼う、ということが考えられなかったわたしは、
その依頼というより懇願に 喜んで、というより断り切れないという
気持ちで承知した。
電話口の隣にいた 臼澤には 例によって何の説明もせず、不安げに
見守る夫には、事後承諾のかたちになった。
「傍にいるんだから、そういうことなら相談してよ。」という夫に、
「断る、という選択肢がないのだから相談しても仕方がないの。
こちらに滞在中の期間限定で、うち(東京)では絶対飼えないと
断言してあるから大丈夫」と押し切って、ブルーノがやってくる日を
待つことになった。
犬を飼ったことが無い夫に、世話の大半を任せることになるのだが、
なるようなる、とたかをくくっていた。

             つづく・・・・・
| comments(0) | trackbacks(0) | この記事を編集する |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 | 58 | 59 | 60 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 | 66 | 67 | 68 | 69 | 70 | 71 | 72 | 73 | 74 | 75 | 76 | 77 | 78 | 79 | 80 | 81 | 82 | 83 | 84 | 85 | 86 | 87 | 88 | 89 | 90 | 91 | 92 | 93 | 94 | 95 | 96 | 97 | 98 | 99 | 100 | 101 | 102 | 103 | 104 | 105 | 106 | 107 | 108 | 109 | 110 | 111 | 112 | 113 | 114 | 115 | 116 | 117 | 118 | 119 | 120 | 121 | 122 | 123 | 124 | 125 | 126 | 127 | 128 | 129 | 130 | 131 | 132 | 133 | 134 | 135